ワイキキ・ノスタルジイ《ハワイ記2》

ワイキキ中心地を巡回するトロリーのおかげで移動すら楽しいハワイ。乗り物酔いする私にうってつけのオープンエアーだから、わざと遠回りして景色を眺めたりね。堂々と観光客然と過ごせる気楽さは癖になる。実際にカラカウア通りを歩く9割は観光客だと思う。

古く重厚な建物、植物が縁取る街並みは昭和時代の日本に似ていて懐かしさを感じる。オプティカルなレリーフや伸びやかな壁画は、幼少の、急かせかと生きる前に見ていた大らかな景色のようだ。

ハワイアンの人柄と雄大な自然に心がほぐれていく。植物らは日本と同じ種と思えぬ育ちっぷりでモンステラの葉は傘になりそうなほど大きい。ある夜、人気まばらなワード地区を歩いていると、植え込みのスプリンクラーの稼働とともに音楽が流れ出した。ハワイでは植物もハワイアンソングを聴いて育つのだな。


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