美術館めぐり前編(ルーヴル美術館、オランジュリー美術館)《パリ記3》

滞在2日目はルーヴル美術館とオランジュリー美術館へ。

ルーヴルといえばレオナルド・ダ・ヴィンチの『モナリザ』。『ミロのヴィーナス』『サモトラケのニケ』もそれに続くだろうか。

昼前に入館した我々、午後の混雑を避けようとまずは『モナリザ』を目指すことにした。展示室をぐんぐん進む。

『モナリザ』の批評や考察には幾度となく触れてきた。下絵が隠れているとか、モデルが実在するとかしないとか、実は男性だとか。

一見穏やかな微笑みに世界中の人々が取り憑かれるのはなぜなのか。いざ「本人」と対面したら私は何かを感じるのだろうか。早まる足音、胸の高鳴り…!

しかし実際、ゆっくり鑑賞する余裕などなかった。人混みをかき分けて最前列に辿り着いたものの警備員にすみやかな退室を促される。
さようならモナリザ。あなたをもっと観ていたかったよ。あと、意外と小さいんだね。

じっくり鑑賞する朝イチの予約で展示室へ突進を。絵画にのめり込むなら、ノイズキャンセリングイヤホンやアートスコープがあると良い。

ルーヴルはもはや美術館ではない。“人類史万博”である。買ってきたガイドブックには「人類誕生以来の芸術創造の傑作を一堂に集め、すべての人を歓迎する普遍的な芸術館」とあった。そう、それだ。

紀元前7000年(!)の彫像、古代美術のユーモラスな動物の造形。革命を描いたドラマティックな油彩画。美男に仕上げられた貴族の肖像。

文字が生まれる前から、人類の祖先はこつこつと石を掘った。ものを見、手を動かし続けて、それに芸術と名がついた。それが権威や富の象徴に変わっても、人間は表現を模索し続けている。今この瞬間にも。

アンティオキアのアレクサンドロス『ミロのヴィーナス』。1964年に国立西洋美術館に来日したらしい。来場者は83万人とある(彫刻1点で!)。

その後20分ほど歩いて、オランジュリー美術館を訪れた。ルーヴルが巨大過ぎたせいでオランジュリーのコンパクトさがありがたい。

クロード・モネの「睡蓮の間」はふたつある。それぞれ楕円形の展示室を4枚の『睡蓮』がとり囲む。絵画を見つめるほど没入感が高まってて静謐な気持ちになる。瞑想状態にも似た完璧な展示空間。

自然光が差し込み白壁に映える『睡蓮』の連作。展示室は私語厳禁。係員がしきりにシーーーと息を吐いていた(笑)。
早世した画商ポール・ギヨームのコレクションに心躍る。(左から)アメデオ・モディリアーニ『ポール・ギヨームの肖像』、マリー・ローランサン『マドモワゼル・シャネルの肖像』『ギヨーム・アポリネールの肖像』、(下)モーリス・ユトリロ『ベルリオーズの家』

▼ルーヴル美術館
・入館料8,478円(出発前に日時指定予約)
・日本語対応の音声ガイドあり(事前予約推奨)
地上3階、地下1階の4フロア構成で東京の主要な美術館10館分くらいの体感。2度のカフェ休憩を挟んで7時間滞在した。

▼オランジュリー美術館
・入館料2,001円(出発前に日時指定予約)

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