さよなら風船デイ・バイ・デイ 風船を手放したあと空を見上げている感じかもしれない。今の心は。F・心理士は映像を思い浮かべていたかもしれない。壁との間に視線を置きゆっくり頷いた。これまで約70回のセッション、いちばん静かに過ぎたカウンセリングの時間だった。 手のひらを広げると糸の跡が食い込んでいて、手首に巻きついてもいたらしく皮膚は赤と青のまだらで、手汗をたっぷりかいて当たる風が冷たい。割れたり引っかかったりするか。小学生の頃笑顔で飛ばした手紙つきの風船は晴れた空に消えてったよ。わくわくを少しでも取り戻して見送れば。 Tweet 続けて読みたい: 関連記事が見つかりません(ブラウザのリロードをお試しください) 2013/8/10 タソ 0 comments on “さよなら風船”Add yours → コメントを残す コメントをキャンセル メールアドレスが公開されることはありません。コメント 名前 メール サイト コメントの返信をメールで受け取る
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