連鎖に含まれた子ども

落ち着きなく前を歩く小学生の男児が身をひゅっとかがめて手早くタンポポの茎を折って、ふっ! と綿毛を吹き飛ばした。あ! 昨日写真を撮ったばかりの完璧な綿毛で、今日の観察を楽しみにしていたのに予想外だ。男児は用済みになった茎をぽいと歩道に捨てて父親のもとに駆けていった。

ポイ捨て現場を見れば同じような綿毛のついたタンポポがほんの一日で明らかに増えており、彼が折ったのが昨日のタンポポかなんてわからなかった。かつては自分も茎を折ったはずで子供らの仕業も飛散の連鎖に含まれているのかもしれん。


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