忌まわしいお届けもの

以前書いたロッカーの荷物が宅配便で届いた。段ボールをすぐに開ける気になれず玄関に置いたまま昼飯を食べ、洗濯機を回すなどした。大きな箱は生意気な存在感があり視界に入るたび腹立たしい。会社を追い出されたあとの残骸。目茶苦茶に踏みつけて中身を窓からばらまきたいと思った。

現実的な思考を取り戻してから段ボールを開けた。ロッカー内の雪崩寸前の大量の紙束もこの手でばっさばさ処分出来たならいくらか気は済んだろうか。退職日に資料や紙束を破棄する時は誰もが憑きものが落ちたような顔をするものだから。


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