世界の彩度を下げてお願い

サングラスなしでは表に出られない。とか言うとちょっと恥ずかしい。昨夏、新宿駅の電車の乗り換えでホームからコンコースに降りた途端に身体が動かなくなった。冷や汗と吐き気に襲われて、脳が順応できなくなっていることを思い知った。

街に出ることを避けていた頃だった。かつてはこの風景に混じっていたはずなのに、ネオンや街の色は刺激物になった。用事があったのでそのまま東口の眼鏡店でサングラスを買った。レンズが彩度を下げてくれ、息がしやすくなった。今は夜でも持ち歩く。東京が明るいのは昼だけじゃない。


4 comments on “世界の彩度を下げてお願いAdd yours →

  1. はじめまして。

    いつも、拝読してます。

    ひとりでダメなときは、気の合う友達と一緒にいると、世界が自分達のものになったような気がして楽になったことがあります。

    本当は自分のものになんてなってないのは知ってるけど、時々、世界って適当な奴だったりして、みんな勝手に思惑で動いてたりするのか?なんて思うことがあります。

    突然すみません♪

  2. >ローリングストーンズ好きな(!)高校生さん
    わあ高校生! はじめまして。

    ひとりで世界を変えることは難しいけれど、内面を使って世界を見る目を変えることはできます。
    今回は小道具でそれをやったわけですが。
    「世界って適当な奴」ですね。

    これから大学生や社会人になるのですか。なんて素晴らしいんだろう・・・・・・
    (あなたが高校三年生だったとして、年齢も半分ですか!)
    偶然ですが、高校の時に出会った大切な友達に今日久々に会います。

    コメントありがとう! 嬉しいです。
    またいつでも書いてください。

  3. 私は、一時期、渋谷の騒音がたえられなくて耳栓を愛用していたことがあったよ。

  4. >ちんみん氏
    神経が過敏になっていると街に負けてしまうんだよね。
    渋谷や新宿は特別タフだと思う。でも初めての感覚だったな。
    東京の密度に驚く人(外国人や外国帰りの人)の気持ちがわかった。
    街の流れにすっと「乗れる」と、それが心地良い時もあるのにね。

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