おびえ

あと二ヶ月で給付金の支給が打ち切られる。労働を考えたくないどころか、それ自体口にしたくもない。勇気を出して本心を打ち明けたら心が荒れた。グラスや皿を割った。壁に穴を開けた。部屋に洗剤をまいた。翌日同じグラスを買いに行き家族のグラスを誤って割ったと言い訳した。

我慢して働いていれば今のみじめを味わうことはなかったのにという思いが明らかに間違っていても、根強く恨んでしまう。なぜ耐えられる自分でなかったか。この先を考えればいつまでこの部屋に住んでいられるのかもわからないというのに。


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