ハクの命日6回め

お前と別れてもう6年か。新しい猫と暮らしはじめてもうすぐ1年経つんだけど、前の猫(お前のことだよ)を忘れるどころか、かえって頻繁に思い出すようになった。白くて丸い後頭部とか、毛づくろい中の湿った体毛のにおいとか。うまく歩けないくらい脚にまとわりついてきたりしてさ。

まだ高円寺に住んでいたとき、新しい同居人にお前の写真を見せたら部屋を見渡しながら「ここにハクがいたんだなあ」って言った。お前を知らない人と暮らしている今を時々奇妙に思うけど、時が過ぎるってこういうことなのかもしれないね。


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