パンと牛乳の日

幼稚園では時々パンと牛乳の日があった。昼にはコッペパンと牛乳が配られた。コッペパンはクリーム色の大きなケースにぎっしり並んでいた。随分粗食に思うが幼児には充分なのだろう。その二品は考え抜かれた栄養の基本かもしれない。

薬を飲みはじめてから嗜好が偏り、特にその二品は想像するだけで吐き気すら感じた。カフェラテ用のエスプレッソマシンもスムージー用のジューサーも、しんと静かになった。しかしようやく元の嗜好を取り戻しつつある気がして何カ月かぶりに牛乳を買った。カフェラテは美味しく飲めた。


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