SHERBETS「STRIPE PANTHER GIGS」@LIQUIDROOM

ベンジーはまったく「ニュー・カラー」な存在だった。2列目にいたのでカールした髪からベージュのエンジニアブーツのつま先までよく見えた。白地に花柄のシャツのボタンをみぞおちあたりまで開け広げ、擦れたデニムを穿いていた。

ニュー・カラーとは写真史上の言葉だ。モノクロに代わりカラーで撮影された70年代のアメリカの風景写真。ベンジーはその風景の一部のような、褪せた色を全身にまとっていた。彼が立つとステージは流行らないキャバレーのように見えた。今夜はツアー初日で満員のお客がいたのだけど。


1 comment on “SHERBETS「STRIPE PANTHER GIGS」@LIQUIDROOMAdd yours →

  1. 【2012/09/25補足】
    文中に書いた「ニュー・カラー」について、知らない人にはなんのことかサッパリと思うので簡単に書き足します。
    (感動したエントリーのわりに書き方が投げやりだったかなと思っていたのです)

    「ニュー・カラー」は70年代後半に現れた写真史上のムーブメントのようなものです。なんといっても一番に名前があがる写真家はWilliam Eggleston(ウィリアム・エグルストン)でしょう。彼の名前で検索した画像群のURLを見たら、この日感じたイメージがわかっていただけるかもしれません。

    Google画像検索:”William Eggleston new color”

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