私でありつづける仕事

私の任務は顧客との絆を作ること。マーケターではあるがモノを売ることを最優先に考えていない。シューエキよりも大事なことは、買った人の心の充足である。気持ちが伴わない消費は、人生を豊かにしない。

買い物で購入に迷ったとき、私は少し先の未来を想像する。そのモノがのちの自分に「良い心持ち」をもたらすと思えば買う。同時に、私たちが売るべきはモノだけではないのだと気づく。心持ちなんて金にならないと言う人がいるかもしれない。でも、買ったことすら忘れる消費が、顧客のためになるだろうか。

この考えに至ったのはストレスで休職した経験が影響している。心を病み、収入が激減して、何に価値を感じるかが明確になった。個人的な実感や教訓はどんどん仕事に持ち込めばいい。気持ちが伴わない仕事は、人生を豊かにしないのだから。


4 comments on “私でありつづける仕事Add yours →

  1. 仕事で大切にしてる思いと、周囲の期待が時にあわなかったりすると思うんだけど、そういうときはどんなふうに気持ちに折り合いをつけていますか?
    思いが強ければそれだけ周囲と摩擦になったりすることもあったり・・それでも、実現したい強い思いというのは、個人的な由来のある強い思いなんだろうな、と思っています。

  2. PRと販売促進を生業にして短期的売上と長期的なブランドイメージの向上が求められますが、私もタソさんに近い考えを持つようにしています。ストーリーとして先に繋がっている施策でなければ短期が成功したとしても心に残ることはない、そう信念をもたないと都度都度ぶれていくと思うんです。

    転職して専任がいないデジタルマーケティングも基本から学んでまして、タソさんのお仕事に羨望の眼差しを送っています。

  3. >ちんみん氏
    自分の仕事への理解を得るためには一定の成果は必要だから、その過程では周りとのコミュニケーションを取るようにした。

    この一年は足場作りだと思って、つねに摩擦を感じながら準備を進めてきた感じがする。

    主義にそぐわない要望なら丸々受け取らず、自分流の観点を付け足したり、納得できるストーリーに組み込んで消化するようにした。

    あとは、今後のビジョンをいつでも説明できるように頭にまとめておくことと、根拠になる細かなデータを用意することは意識的にやった。
    会社にとっても有益であることを証明すれば、反発が起きにくくなるので。

    これまで手薄だったポジションで前例がないので、その行動に理由があることが大事なのだと思う。

  4. >パピさん
    顧客に適切なタイミングで興味の持てる情報を差し出すことをマーケティングとするならば、本来はとてもシンプルな仕事だと思ってます。
    だからあれこれ考えすぎずに、素直な気持ちで向き合うようにしてます。

    とすると、いち買い物好きとして企業都合すぎる戦略には賛同できかねますよね。

    えーと、パピさんのところとは、知名度も規模も客単価(!)も雲泥の差なので、「羨望の〜」などと言われるとハイヒールでずっこけそうです。

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