《いる》《いない》仕事

西村佳哲さん(働き方研究家)の本を読んだ。どんな働き方が〈生〉の充実をもたらし、ひとりひとりの心を満たすのか。そんな問いにインタビューやワークショップを手掛かりに挑んでいく。言葉になりにくい繊細な感情をあらわした文章も見事で、読み入ってしまう。 『自分をいかして生きる』は、「いる・いない」の章から始まる。いる仕事とは、気持ちが入っている仕事や、その人でなくてはならない仕事。いない仕事とは、こんなもんでいいでしょという態度でされた仕事のことだそうだ。 以前働いていた不幸な職場では、業務過多とパワーハラスメントに苦しめられ、自分が何を感じているのかもわからない状況に陥った。感覚のヒューズが飛んで、制作意欲は失せ、納期に間に合わせることしか考えられなくなった。売上額を見てもちっとも嬉しくなかった。そんな《いない》仕事が心を蝕んで、1年で職場を去らなくてはならなかった(その後社会復帰まで2年半を要した)。 悪くないモノならある程度は売れるだろう。だけど、できれば「使い続けたい」とか「人に勧めたい」と思ってほしい。それには《いる》仕事が不可欠だと私も思う。個人の経験や価値観や美的感覚を総動員して、丁寧になされた仕事に人は惹かれると思うから。 味のしない、《いない》働き方は人を幸せにしない。《いる》働き方を選択することは、実は、自分のためでもある。一度失敗した私は、働くということをずっと考えている。

今年の抱負っていうか

あけましておめでとうございます。正月の休暇も最終日、井の頭弁財天に初詣に行ってきました。本堂の裏にある銭洗い弁天で給与振込口座のキャッシュカードをざぶざぶ洗う。おみくじは大吉。 「自分らしく、無理なく仕事ができる一年になりますように」。ある時から願い事はこれになりました。飲み込まれるのを恐れて、目の前の仕事にびくついているのは私の不幸。仕事量が増え、周囲の期待が大きくなるほど不安が襲います。自分を諭すように、自分に声を掛けながらいくしかない。今年、毎日を自然な歩幅で進めるようにと。

転職して3ヶ月経った

2016年も残り3営業日。社内の勝手を探りながら過ごした試用期間が終わろうとしています。保守傾向を憂う先輩社員に「タソさんにはじゃんじゃんぶっ込んでほしい」と言われ、ぶっ込んだらぶっ込んだで叩かれたりしています。なんだかな。 4年半ぶりの企画制作運用の仕事は、引き出しを開け閉めしながら過去と繋がり直す感覚があります。当時は退屈だと思いながらやっていた断片が意外と役に立ったりして。華々しい経歴を持たなくても、今の自分だから気づけることもあるんだ。そうだ、パソコンが新しくなって快適です。

煮汁四段活用

水曜日に作った豚の角煮が、→豚丼(金)→カレーうどん(土)→和風カレー(日)と姿を変え変え四段活用。今でこそ蒸し鶏の蒸し汁で米を炊いたり、おでんの汁でうどんを煮たりするけれど、昔は一品作ったら捨てていた。煮汁を再利用する概念を知ったのは、たしか料理家のエッセイで。 木曜日には雪まで降って一気に冬みたいな東京、昨夜は今季のピェンロー初めとなりました。もちろんピェンローだって二段活用。澄んだ鶏スープは翌日のラーメンのために取り分けておきましょう。朝から煮玉子を作ったりして、旨いは続く。

近所のトーホーベーカリーが好きすぎる話

吉祥寺でおすすめのパン屋を聞かれれば「トーホーベーカリー」と即答します! 地元の人に愛される繁盛店であり、決してリュクスなパン屋ではありません。普段使いできる価格。見た目と裏腹な新しい味。新商品が頻繁に登場する活気の良さ。 週末は混み合うのでレジの列に並びながらパンを取ります。すると「◯◯焼きあがりました〜」の誘惑に負け、焼きたてパンでトレイが山盛りに。いち押しは明太フランス。もっちリング(きなこ・シナモン)、クリームパンも毎回買う定番。ジブリ美術館先、吉祥寺通り沿い。日曜祝日休。

6週間が過ぎて

些細なことも人に聞かないとわからないし、ハウスルールにも馴染めない。正直に違和感を口にしすぎて孤立した過去に懲りたからって、へらへらと迎合する自分に萎える。新環境はつくづく高負荷です。今月も中途採用で人が増えたけれど、同期の一人ははやばやと退職を決めてしまったよ。 憂鬱な月曜日から仮釈放気分の金曜日まで、なんだかんだと早く過ぎる一週間。金曜日は定時直後に東京都写真美術館に駆け込み! 一階に美術館がある幸運を享受すべく年間パスポートも買った。インプットすらできない自分にならないように。

ストレスレスであれ!(デスク編)

入社当日にあてがわれたWindowsのノートパソコンはおぞましい代物。古くてキーボードはがたがた、画面も小さく不鮮明。画像を扱うのに「ペイント」しかない。二週間の我慢ののち余っていたデスクトップパソコンに乗り換えたけど今度は動作が重すぎる。同期は新品のMac Bookなのに。 デスクづくりはストレスレスがテーマ。iPhone充電ケーブル、USB扇風機、ひざ掛け(あぐら隠し用)、ハンドレストは必須です。息抜きのためのハーブコーディアルやハーブティーも持ち込み。あなたのデスクに欠かせないものはなんですか?

おばあちゃんファーム ’16秋 泥棒

今年のOBFは受難続き。どの季節でも几帳面に畝を整備して全面を使い切っていたのに後ろ半分は雑草が生え放題。おばあちゃん曰く、たまねぎを泥棒に盗まれて(!)野菜を育てるのが「やだくなっちゃった」そう。逃げ道にたまねぎが落ちていたんだって。確かに最近は野菜が高いけどさ。 その代わり今年は柿が豊作でおばあちゃんは嬉しそう。果実の重みで枝がしなって地面すれすれまで実がついています。今後は果樹の割合を増やそうと思っているみたい。泥棒騒ぎをきっかけにしてフルーツファームの構想がみえてきたのです。

2週間が過ぎて

何をするにも勝手がわからずペースが乱れるのは中途入社の通過儀礼? 居るだけで疲れが溜まっていきます。外から来た人からすれば妙な慣習もある。会社の癖も見えてきて、同じ部署に配属された同期と状況を確かめながら過ごしています。ひとりだったら「新入社員じゃないんだし」とか「これも仕事なんだし」といって違和感を飲み込んで無理をしたでしょう。彼女がいてよかった。 だから私たちの息抜きは昼休み。恵比寿の街はランチも高い。千円以内で収めたい。エンゲル係数はぐんぐん上がるけど、今は必要経費なのかも。

明日から新しい会社

二ヶ月半の仕事をしない日々が終わってしまった。あんなに崇めていた平日休みも始まってみれば無駄遣いの連続。終了目前にして名残惜しさがせり上がり金曜日は美術館へ駆け込んだ。リオオリンピックがあり、ポケモンGOにはまり(そして飽き)、「君の名は。」を二度観た夏だった。 明日から新しい会社で働く。今朝は駅まで行って定期を買った。午後は部屋でひとり、上下とも新調した明日着ていく服を着てみた。緊張はやはりやってくる。だけど皿を洗いながら泣いてはいない。秋、冬、どんな日常が待っているんだろう。