《いる》《いない》仕事

西村佳哲さん(働き方研究家)の本を読んだ。どんな働き方が〈生〉の充実をもたらし、ひとりひとりの心を満たすのか。そんな問いにインタビューやワークショップを手掛かりに挑んでいく。言葉になりにくい繊細な感情をあらわした文章も見事で、読み入ってしまう。

自分をいかして生きる』は、「いる・いない」の章から始まる。いる仕事とは、気持ちが入っている仕事や、その人でなくてはならない仕事。いない仕事とは、こんなもんでいいでしょという態度でされた仕事のことだそうだ。

以前働いていた不幸な職場では、業務過多とパワーハラスメントに苦しめられ、自分が何を感じているのかもわからない状況に陥った。感覚のヒューズが飛んで、制作意欲は失せ、納期に間に合わせることしか考えられなくなった。売上額を見てもちっとも嬉しくなかった。そんな《いない》仕事が心を蝕んで、1年で職場を去らなくてはならなかった(その後社会復帰まで2年半を要した)。

悪くないモノならある程度は売れるだろう。だけど、できれば「使い続けたい」とか「人に勧めたい」と思ってほしい。それには《いる》仕事が不可欠だと私も思う。個人の経験や価値観や美的感覚を総動員して、丁寧になされた仕事に人は惹かれると思うから。

味のしない、《いない》働き方は人を幸せにしない。《いる》働き方を選択することは、実は、自分のためでもある。一度失敗した私は、働くということをずっと考えている。


4 comments on “《いる》《いない》仕事Add yours →

  1. 昨年転職を決めた際に長くお世話になった方と食事をして
    「狡い人もいるけれど、誠実が一番強い」という言葉をいただきました。
    言葉巧みに楽しく伝えることの技術はまだまだですが、溢れる愛情から生まれる言葉や製品は人の心を動かすと、広報を生業にしている者として信じ続けたいです。
    学びが沢山詰まっていそうな1冊、本屋かAmazonで探してみます。

  2. この本を読んでから、人事にかけあってなんとなく任されていた業務を返納しました。自分の仕事ではないと思ういくつかの理由を添えて。ただのわがままに聞こえる人もいるでしょうがこのまま続けたら過去の二の舞になると思ったので。

    誠実であることは、きっと質の良い成果をもたらして、仕事の楽しさを増幅させると思います。私がもっぱらやりたいのは、カタログに載っている「以外」の言葉を探すことです。それを勉強することを楽しんでやろうと思っています。

    これらは仕事で特に悩んでいた頃に読んだ本です。タイトルがどれも良いです。

  3. よっ!

    例えばこんな話

    靴舐めろよ!

    はい、舐めさせてください

    俺は問いたいどっちが強者なのかと

    舐めたいもんは舐めるし
    舐めたくたいもんを舐めるには

    大切な理由が必要だな、おれは

    届くかさえわからんが

    歌は歌い時にさ歌えないから

  4. もちろん、こんな話は局地戦で

    大局戦は別

    悔しい、、

    だけど、二人の竜をドブから見つけたよ

    土竜だね

    世間の空気が分からんから

    とりあえず、ごめん

    いつも、ごめん

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